目次
中心市街地をトランジットモールにすると、自家用車をどこに置いておくかという問題が発生します。その解決策のひとつが「パークアンドライド」です。
パークアンドライドとは
ウィキペディアでは、「パークアンドライド」を次のように説明しています(2018.5.15時点)。
パークアンドライド(英語:park and ride)とは、自宅から自家用車で最寄りの駅またはバス停まで行き、車を駐車させた後、バスや鉄道などの公共交通機関を利用して都心部の目的地に向かうシステムである。
ウィキペディア「パークアンドライド」 |
たとえば、愛知県豊橋市の豊橋鉄道市内線(路面電車)の終点「赤岩口」停留所には、次のような看板があります。
「赤岩口」停留所のすぐそばに有料の駐車場があり、そこに自家用車を置いて、市の中心部まで路面電車で行けるようになっています。看板には、
渋滞なしで豊橋駅前へ!
環境に優しいお出かけスタイル★★★「パーク&ライド」
といった宣伝文句が並んでいます。もし、豊橋市内にトランジットモールが整備されれば、利用者はさらに増えるでしょう。
また、富山市の富山ライトレールの「粟島(大阪屋ショップ前)」停留所に隣接するスーパーマーケットの大阪屋ショップには、次のようなライトレール利用者の専用駐車場があります。
富山ライトレールの定期券を持っていて、大阪屋ショップで所定の買い物をすれば、この駐車場に自家用車を置いて中心部まで出られるというシステムです(あらかじめ契約が必要です)。
ヨーロッパでは
ヨーロッパでは、「パークアンドライド」は「P+R」という標識で表されています。次の写真は、ドイツのフライブルクにある「Moosweiher」停留所で撮影したものです。
「P+R」という看板と駐車場があります。奥に見える黄色と黄緑色の電車がトラム(路面電車)です。
「P」とトラムのデザインを組み合わせた標識もありました。次の写真は、イギリスのマンチェスターにある「Ladywell」停留所の近くです。「メトロリンク」という名前のトラムの停留所のそばに駐車場があります。標識には、「Park and Ride」という説明も書かれています。
ヨーロッパのさまざまな都市では、郊外の広い駐車場に自家用車を置き、そこからトラム(路面電車)で中心市街地に向かうというライフスタイルが定着しています。フライブルクの写真で、駐車場に多くの車が止まっている様子からもわかると思います。
おわりに
中心市街地まで直接自家用車で乗りつけると、渋滞や駐車場探しなどいろいろと不便なことがあります。
「パークアンドライド」は、自動車の利便性をできるだけ損なわず、安全に街歩きができるように考えられた方式です。