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アメリカのポートランド(Portland)にトランジットモールがあります。管理人が定義している「自動車のことを気にせずにゆっくりとショッピングなどを楽しみながら歩けるところ」ではありませんが、それも含めて紹介します。
ポートランドとは
ポートランドは、アメリカ北西部にあるオレゴン州最大の都市です。オレゴン州の北には、シアトルがあるワシントン州があり、その北はカナダになります。
アメリカではめずらしく、自家用車がなくても生活できる都市です。中心市街地と郊外を結ぶ路面電車や路線バスなどの公共交通機関が発達しています。都市計画の成功例として、常に話題になっている街です。
ポートランドの「トランジットモール」
市の中心部を南北に通る道路である5号線、6号線とその間の地域が「トランジットモール」になっています。
下の画像は、路面電車の路線図の資料の一部です。中心部に「PORTLAND TRANSIT MALL」と書かれています。
この5号線、6号線は、3車線の一方通行の道路です。3車線のうち2車線が路面電車と路線バス専用で、一般車両が利用できるのは1車線のみに制限されています。
道路標識でも、通れるのは1車線のみとなっています。
下の画像の標識は、あちこちにありました。
5号線と6号線の間を直角に横切る道路も複数あります。
これらの道路で歩行者専用になっているものはありません。すべての道路で、歩行者、自転車、公共交通機関(路面電車、路線バス)と一般車両が共存しています。
「トランジットモール」とされている地域は、都市の中心部で、ここに路面電車のすべての路線と多くのバス路線が集まっています。ここでは、公共交通機関を乗り換えやすいように設定した範囲を「トランジットモール」と呼んでいるようです。
「トランジット(transit)」には「通過」という意味があります。管理人が定義している「トランジットモール」とは異なります。管理人の定義については、「トランジットモールとは」をご覧ください。
一般車両を減らそうとはしています
自家用車などの一般車両を締め出しているわけではありませんが、通行量を減らそうという試みは多く見られます。
まず、3車線のうち2車線を公共交通機関専用にしている点です。
また、5号線と6号線からトランジットモールの側に曲がることは禁止されています。禁止することで、少しでも流入を減らそうということでしょう。
上の画像の標識では、5号線から右折でトランジットモールに曲がることを禁止しています。しかし、このような道路標識で車を完全に制御することは難しいようです。
兵庫県のJR姫路駅前でも、駅前の道路を路線バス専用にして一般車両の通行を禁止していますが、実際には通過する車両が少なくありません。ポートランドでも、標識を無視して曲がっていく車を何台も見ました。
おわりに
管理人が考えるトランジットモールではありませんでしたが、ポートランドにも「TRANSIT MALL」がありました。
(2017年8月訪問)
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