バスアンドライド

郊外の駐車場に自家用車を置いて、路面電車などで中心市街地に向かう「パークアンドライド」については、別の記事で説明しています。ここでは、自家用車ではなくバスで停留所まで行き、路面電車などに乗り換えて中心市街地に行く「バスアンドライド」について説明します。

バスアンドライドとは

「パークアンドライド」は、自家用車の利便性をなるべく損なわずに、渋滞や大気汚染など、自動車が中心市街地に入ることによって起きる問題を解決する方法です。

これに対して、「バスアンドライド」は、鉄道とバス、それぞれの長所を組み合わせて、自家用車から公共交通機関へシフトさせることで、自動車が引き起こす問題を解決する方法です。

バスアンドライドの駅

次の写真は、京都市の市営地下鉄東西線の西側の終点である太秦天神川駅です。

京都市営地下鉄・太秦天神川駅

地下に地下鉄の駅があり、すぐ上がバスターミナル、その隣に路面電車の「嵐電天神川」停留所があります。バスでここまで来た乗客が地下鉄に乗り換えて、中心部まで行けるようになっています。また、地下鉄と路面電車、バスと路面電車の乗り換えも可能です。嵐電に乗り換えれば、嵐山や広隆寺、仁和寺などの観光地に行くことができます。市民にも観光客にも便利です。

次の写真は、トルコのイスタンブールにある「Zeytinburnu」駅です。写真にはトラムとバスが写っていますが、このほかに空港まで行ける鉄道の駅もあります。

トルコ・イスタンブールの「Zeytinburnu」駅

線路のないところにはバスで

海外では中心市街地をトランジットモールにして路面電車を走らせている都市が多くありますが、鉄道だけで郊外のあらゆるところをカバーすることはできません。
現在、路面電車(LRT)を計画中の宇都宮市で、反対理由のひとつに「沿線の住民は便利になるが、沿線でないところにはメリットがない」というものがあります。

それを補う方策が「バスアンドライド」です。停留所とバスターミナルを同じ場所に作り、バスによるネットワークと鉄道を組み合わせます。限界はありますが、バスであれば、郊外のさまざまなところをカバーできます。
鉄道の沿線に住んでいない住民は、バスと鉄道を乗り継いで中心市街地に向かいます。バスだけで中心市街地まで行く場合に比べて、渋滞に巻き込まれない、大気汚染が少ないというメリットがあります。所要時間も読みやすくなります。

宇都宮市の計画では、「トランジットセンター」という名前で、路面電車(LRT)とバスを乗り継げる停留所を複数設ける予定になっています。

東西基幹公共交通LRT 宇都宮市公式WEBサイト

また、「バスアンドライド」は、上の2つの写真のような大がかりなものだけではありません。たとえば、富山ライトレールの終点「岩瀬浜」停留所では、路面電車とバスが並んで停まり、簡単に乗り換えられます。

富山ライトレールの「岩瀬浜」停留所

岡山電気軌道の清輝橋線の終点「清輝橋」停留所の横には、ぽつんとバス停がひとつあるだけですが、これも立派なバスアンドライドです。

岡山電気軌道の「清輝橋」停留所

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