福岡県北九州市には、北九州モノレールが走っています。新幹線の駅もある小倉駅から旧小倉市(小倉北区・小倉南区)を南北に縦断しています。小倉駅~企救丘(きくがおか)駅の1路線、8.8キロメートルです。
きっぷの買い方や使い方は通常の電車と同じです。モノレールだからといって特に変わったことはありません。券売機できっぷを買うか、交通系ICカードを利用します。
交通系ICカードの「全国相互利用サービス」に対応していますので、Suicaなど、対応している交通系ICカードをお持ちであればそのまま利用できます。
全国相互利用サービス対応の交通系ICカードについては、「交通系ICカード「全国相互利用サービス」で乗れる電車・バスをすべて紹介します」で説明しています。
きっぷでの改札の通り方が独特
券売機で乗車券を買ったら、自動改札を通ります。自動改札機は、全国各地でよく見る機械です。
しかし、自動改札機を通ろうとすると、きっぷを入れる投入口がありません。多くの場合、紙のきっぷであれば、投入口からきっぷを入れるとゲートが開き、出てきたきっぷを取り出して、自動改札を抜けます。
しかし、北九州モノレールでは、自動改札機にきっぷを通しません。きっぷに印字されているQRコードをカードリーダー部分に読み込ませます。
上の画像は、一日乗車券です。中央にQRコードがあります。通常のきっぷの場合も同じようにQRコードが印字されています。
このQRコードをカードリーダーにタッチします。
上の画像は、入場側のカードリーダーです。「きっぷ」「印刷面でタッチ」となっています。
出場側が、上の画像です。「きっぷ」「タッチして回収口へ」となっていて、その先に「きっぷ回収口」があります。改札を出るときは、タッチしてからきっぷを回収口に入れます。
あまり見かけない方式です。改札口の横には、「普通きっぷ 入場のしかた」や「普通きっぷ 出場のしかた」という掲示がありました。
この方式は、沖縄・那覇の「ゆいレール(沖縄都市モノレール)」でも採用されています。紙のきっぷを通さないので、引っかかったり、部品が磨耗したりする心配がありません。自動改札機のメンテナンスコストを考えると、よくできたシステムです。
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
交通系ICカード「mono SUGOCA(モノスゴカ)」
独自の交通系ICカードとして「mono SUGOCA(モノスゴカ)」があります。説明するまでもないでしょうが、JR九州の「SUGOCA(スゴカ)」をベースとした交通系ICカードで、「モノレール」と掛けて「モノスゴカ」です。一度聞くと忘れないネーミングです。公募により決定したそうです。
機能は「SUGOCA(スゴカ)」と同等です。交通系ICカードの「全国相互利用サービス」に対応していますので、「mono SUGOCA(モノスゴカ)」を持っていれば、対応する全国の公共交通機関に乗車できます。
全国相互利用サービス対応の交通系ICカードについては、「交通系ICカード「全国相互利用サービス」で乗れる電車・バスをすべて紹介します」で説明しています。
このほか「全国相互利用サービス」対象カードに限らず、全国すべての交通系ICカードについては、「交通系ICカード、自分のカードでどの電車・バスに乗れるのか一覧表で説明します」で説明しています。
一日乗車券
一日乗車券があり、大人700円、小人350円です(2022.10.3時点)。すべての駅の自動券売機で購入できます。Suica、SUGOCAなどの交通系ICカードで買うこともできます。
跨座式モノレール
モノレールの方式には、大きく分けて「跨座式(こざしき)」と「懸垂式(けんすいしき)」の2種類あります。
ウィキペディアでは、それぞれ次のように説明しています(2022.10.3時点)。
跨座式(こざしき)とは、車両の下にレールがありレールに車両が乗っている形態のモノレールである。跨がり式とも呼ばれる。
懸垂式(けんすいしき)とは、車輌を吊るように上にレールがある(レールに車輌がぶら下がっている)形態のモノレールである。歴史的に跨座式より古く、商業的に成功したのも懸垂式の方が先である。吊り下げ式、ぶら下がり式とも呼ばれる。
ウィキペディア「モノレール」 |
北九州モノレールは、「跨座式」です。
国内では、北九州モノレールのほかに東京モノレールや大阪モノレールが跨座式です。懸垂式には、千葉モノレールや神奈川県の湘南モノレールがあります。
下の画像は、懸垂式の千葉モノレールです。
おわりに
安全・正確・快適 北九州モノレール(公式サイト) |
北九州モノレールというと、小倉駅の駅ビルに吸い込まれるように入っていく様子が特徴的です。
山陽新幹線との乗り換えもスムーズです。
沿線に観光地はありません。沿線住民の通勤・通学によく利用されているようです。大学(北九州市立大学)もあり、学生の姿もよく見かけました。
1980年(昭和55年)に廃止された路面電車・西鉄北方線の代替路線として建設されたという経緯もあります。
最後までお読みいただきありがとうございました。