路面電車:チューリッヒ・トラムの乗り方

2-2.乗り方・海外
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最終更新日:2020.7.12

スイス・チューリッヒ(Zurich)の路面電車(トラム)に乗ってきましたので、乗り方やきっぷの買い方などを紹介します。

チューリッヒは、ヨーロッパのスイス北東部にあるスイス最大の都市です。チューリッヒ湖のほとりにあり、典型的なヨーロッパの街並みを見ることができます。スイスの銀行の本店も多く、金融街としても有名です。

路線

チューリッヒのトラムは、14路線あります。各路線には、2から15までの路線番号が割り当てられています。この路線番号は実用的で、自分が乗るトラムの路線番号と終点の停留所名(行先)をあらかじめ調べておけば、乗り間違えることはありません。
路線番号と行先は、トラムの正面に掲示されてます。次の画像のトラムは、14号線の「Seebach」行きです。

停留所にも、停車する路線の番号が掲示されてます。次の画像の「Rennweg」停留所では、6、7、11、13、17の5路線に乗れることがわかります。

トラムを利用する予定のある方は、チューリッヒに着いたら、なるべく早めに次のような路線図が乗ったパンフレットを入手してください。

出典:The Official Zurich City Guide

慣れないうちはごちゃごちゃしていてわかりづらいと思いますが、慣れてしまえば便利です。どの停留所からどの路線に乗ればよいかすぐにわかります。

私はパンフレットを中央駅のきっぷ売り場で入手しました。もちろん無料のもので、いっぱい積んでありました。そのほか、観光案内所など、ありそうなところにあるでしょう。
次のような表紙ですが、日付が入っていますので、デザインは変わると思います。この2つは、2019年度版(?)でしょう。

この路線図には、トラムだけでなくバスや鉄道も載っています。それで一見わかりづらいのですが、トラムで慣れれば、バスも乗りこなせるようになります。

トランジットモール

中心部では、旧市街の広い範囲がトランジットモールになっています。鉄道の中央駅付近からチューリッヒ湖までのバーンホフ通り(Bahnhofstrasse)では、6、7、11、13、17の5路線のトラムと歩行者・自転車だけが通れます。

リマト川の東側の通り「リンマートクヴァイ」では、4、15の2路線のトラムです。

チューリッヒのトランジットモールについては、サイトのトランジットモールのある街「スイス チューリッヒ(Zurich)」をご覧ください。

スイス チューリッヒ(Zurich)
スイスのチューリッヒ(Zurich)にトランジットモールがあります。「トランジットモール」という名称こそ使われていませんが、管理人が定義している「自動車のことを気にせずにゆっくりとショッピングなどを楽しみながら歩けるところ」にほぼ当てはまる...

下の動画は、中央駅前にある「Bahnhof-str.|HB」停留所から出発したトラムの車内からバーンホフ通りを撮影した様子です。音声はありません。動画が重かったら、申し訳ありません。

きっぷの買い方

きっぷは、停留所にある自動券売機で購入します。トラムの車内では買えません。きっぷは、必ずトラムに乗る前に買ってください。

現金のほか、クレジットカードも利用できます。ただし、現金は硬貨のみで紙幣は使えません。理由はわかりません。

チューリッヒはドイツ語圏ですので表示はドイツ語ですが、フランス語、イタリア語、英語に切り替えることができます。残念ですが、日本語はありませんでした。
英語に変える場合は、ディスプレイの右下にある「English」と書かれたボタンを押します。

表示が英語になります。

1回券(Single ticket)か1日券(Day pass)のボタンを押すと、支払いの画面に移りますので、硬貨か

クレジットカードで支払います。

きっぷの種類

きっぷの種類はいろいろとあるようですが、旅行者が使うのは主に「1日券(Day pass)」か「1回券(Single ticket)」のどちらかです。トラムだけでなく、バスや鉄道にも有効です。1等と2等がありますが、トラムに1等席はありません。鉄道の1等席を利用したいなど、特段の理由がなければ2等を選択してください。

1日券(Day pass)

購入時から24時間有効のきっぷです。0時から24時までの1日ではなく、24時間です。午前10時に買えば、翌日の午前10時まで有効です。きっぷに期限の日時が印字されています。

1回券(Single ticket)

購入時から1時間有効のきっぷです。片道券ではなく1回券です。時間内であれば乗り換えることもできます。例えば、チューリッヒ空港から中央駅まで鉄道に乗り、中央駅でトラムに乗り換えて目的地まで乗ることも、1時間以内であれば可能です。1回券にも期限の日時が印字されています。

上の画像は、チューリッヒ空港の鉄道駅の自動券売機で買ったものです。トラムの自動券売機で買ったものとはデザインが違いますが、どちらも有効です。

1日券の金額は1回券の2倍です。つまり、24時間以内に2回以上利用する場合は、1日券の方がお得になります。

きっぷを使う前に

きっぷを買ってトラムに乗る前に知っておいたほうがいいことをまとめてみました。

乗れる交通機関

チューリッヒ地区の公共交通機関は、S-Bahn(エスバーン)という広域の鉄道以外は、チューリッヒ市交通局(VBZ)が運行しています。そのため、きっぷはすべて共通で、S-Bahnにも有効です。つまり、きっぷの有効期限内であれば、トラム、バス、鉄道のどれに乗ることもできます。

次の画像は、「Strassen・verkehrsamt」停留所です。左からトラム、トロリーバス、路線バスが並んでいます。有効なきっぷを持っていれば、すべて乗れます。

ゾーン制

運賃は距離制ではなく、ゾーン制です。日本ではあまりなじみのないシステムですが、海外ではめずらしくありません。運行区間を複数のゾーンに分け、ゾーン内は同一料金、複数のゾーンにまたがって移動する場合はゾーン数によって金額が変わります。とはいっても、一般の旅行者が移動する範囲は、チューリッヒ中心部にある「ゾーン110」に収まりますので、あまり気にする必要はありません。
自分が買ったきっぷがどのゾーンに有効であるかは、きっぷに印字されています。次の画像は、「ゾーン110」に有効な1日券です。

ただし、チューリッヒ空港は中心部ではなく、隣の「ゾーン121」にあります。空港から市内に向かったり、逆に市内から空港に向かう場合は、「ゾーン110」「ゾーン121」の2つに有効なきっぷが必要ですので、注意してください。次の画像は、「ゾーン110」「ゾーン121」の2つのゾーンに有効な1日券です。

ゾーンが増えると高くなります。どういう買い方が得か、それぞれの金額を調べて判断してください。

バリデーション

きっぷを使い始めるときに日時を印字する作業を「バリデーション」といいます。日本であれば、1日乗車券の年月日の部分を硬貨で削る作業と同じです。乗る前に日付を削っておかなければ、無賃乗車を疑われます。
自動券売機で切符を買えば有効期限が印字されていますので、バリデーションは不要です。

しかし、自動券売機にはバリデーションを行う装置(バリデーター)が付いています。

次のように、独立した装置の場合もあります。

きっぷの買い方によっては、バリデーションが必要になることもあります。トラムに乗る前に、自分のきっぷに有効期限が印字されていることを必ず確認してください。もし、印字されていないければバリデーションを行う必要があります。

パスをお持ちの場合

スイスに限らずヨーロッパを旅行している方は、ユーレイルパスやスイストラベルパスなど、鉄道が乗り放題になるパスをお持ちの場合が少なくないでしょう。パスによっては、トラムが無料で乗れたり、1日券が割引になる場合もありますので、お持ちのパスの特典をお調べください。

乗り方

信用乗車方式です。乗降時のきっぷの確認はありません。乗り降りする扉も自由です。信用乗車については、サイトの「信用乗車方式」をご覧ください。

信用乗車方式
海外では、車内で運賃を支払う必要がないケースがほとんどです。乗客はどこの扉からでも出入りできます。運転手もお金を扱う必要がありませんので、運転に専念できます。 もちろん、車内でお金を扱っていないだけで、運賃を払っていないわけではありません。...

トラムの扉は、ボタンを押して開けます。ボタンは、扉の内側と外側の両方にあります。他の人より先に乗り降りするときは、ボタンを押して、扉を開けましょう。

降りるときは、合図として車内にある降車ボタンを押します。日本の路線バスと同じシステムです。

扉の開閉ボタンも、降車ボタンを兼ねています。

下の動画は、トラムの車内を後ろから前まで歩いて撮影した様子です。音声はありません。動画が重かったら、申し訳ありません。

停留所では

停留所(ほとんど?)には電光掲示板があり、これから来るトラムの路線番号と到着までの所要時間が掲示されています。

上の画像は、「Stauffacher」停留所の電光掲示板で、2号線の「Bhf. Tiefenbrunnen」行きが1分後、3号線の「Klusplatz」行きが2分後に来ることなどがわかります。車いすのマークは、バリアフリー車両を表しています。バリアフリー車両しか乗れない方やバリアフリー車両に乗りたい方がわかりやすいようになっています。

車内では

多くの車両に電光掲示板が設置され、次の停留所の名前や乗り換え案内が掲示されています。

上の画像は、7号線の車内のものです。いまいるところが「Bahnhof Enge」停留所で、次の「Museum Rietberg」停留所までは2分、終点の「Wollishosen」停留所までは10分で着くことがわかります。「Wollishosen」停留所では、184番と185番の路線バスに乗り換えることができます。

また、次のような情報に変わることもあります。

次に停まる「Bhf. Wollishosen/Staubstrasse」停留所では、10時21分に路線バス185番「Adliswil, bahnhof」行き、10時28分にS-Bahn(エスバーン・鉄道)24番「Thayngen」行きなどがあり、それぞれ乗り換えられることがわかります。画像では右側が少し切れていますが、S24番「Thayngen」行きは3分遅れ(Spat)のようです。トラムの車内で、リアルタイムの乗り換え情報が見られます。

チューリッヒ空港から

日本から直接チューリッヒを目指すと、チューリッヒ空港から入ることになります。ヨーロッパの各地から鉄道ではなく空路で入る場合も同様です。空港から市内のホテルへの移動は、S-Bahn(エスバーン・鉄道)で中央駅に出て、トラムか路線バスで移動するというケースが多いでしょう。しかし、空港にはトラムの停留所もあります。10番と12番の「Zurich Flughafen」停留所で、空港直結です。

10番の路線が市内中心部と結んでいます。中央駅(「Bahnhofplatz|HB」停留所)が終点です。

空港から中央駅までの所要時間は、S-Bahn(エスバーン・鉄道)であれば10分ちょっと、トラムであれば40分くらいです。これだけ見ると、S-Bahnの方を選びたくなりますが、ホテルが中央駅から歩ける範囲であればともかく、そうでなければ空港からトラムという選択肢も有効です。

中央駅でS-Bahnからトラムに乗り換えるには10分程度はかかります。トラムからトラムへの乗り換えであれば、ほぼ0です。そのうえ、トラムであれば中央駅を経由する必要はありません。もちろん乗り換えが必要になることも多いでしょうが、最短のルートを選べば意外と早く着きます。まっすぐホテルまで行けば、1時間以内に着ける場合が多いでしょうから1回券で済みます。S-Bahnでもトラムでも運賃は同じです。
ホテルの場所次第ではトラムの方が便利です(当然、S-Bahnの方が便利な場合もあります)。あらかじめ検討しておくことをおすすめします。

おわりに

世界中どこでも同じですが、路面電車(トラム)は便利です。歩道から直接乗り込めますので、登ったり降りたりする必要がありません。線路から外れて走ることはありませんので、路線バスのように、思っていたのと違うところに行ってしまう心配もありません。
チューリッヒでは、路線バスもわかりやすいので大丈夫ですが、都市によっては路線バスは非常に使いにくいことがあります。

1枚のきっぷでトラム以外の交通機関を利用できることもメリットです。トロリーバスには、ずいぶん久しぶりに乗りました。

上の画像は、トラムではなくトロリーバスです。たまたま線路の上を走っていますが、線路に乗っていません。ゴムタイヤです。

さらに、ケーブルカーもあります。

トラムは、中心部や住宅地では併用軌道で、自動車と共存しています。

郊外では専用軌道を高速で走ります。

便利で使いやすい乗り物です、地元の方も旅行者も多く利用していました。チューリッヒを訪れる際は、ぜひご活用ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(2019年9月訪問)

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