最終更新日 2024年11月1日
四国の高知県を走る路面電車に「とさでん」があります。高知市を中心に、東は「南国市」、西は「いの町」をつないでいます。
運賃の支払方法や、どこの扉から乗るかなど、とさでんの乗り方について説明します。
路線は、東西と南北に伸びた十字型になっています。両方の線が交わる停留所が「はりまや橋」です。十字型といっても東西方向がはるかに長いのですが、わかりやすい路線です。
南北方向のいちばん北が「高知駅前」停留所です。JRで高知を訪れる場合は、ここから乗ることになるでしょう。飛行機で来た場合も、空港バスの終点が高知駅なので、やはりこの「高知駅前」停留所が便利です。
「高知駅前」停留所から出ている電車は、ほぼすべて「桟橋通五丁目」行きか、「桟橋車庫前」行きです。南北方向の路線をいったりきたりしています。「高知駅前」停留所から終点の「桟橋通五丁目」停留所までの所要時間は15分です。
東西方向の停留所に向かうときには、「はりまや橋」停留所で乗り換えます。
南北方向の路線は乗りとおしても15分程度ですが、東西方向は違います。「はりまや橋」停留所から東端の「後免町」停留所までは36分、西端の「伊野」停留所までは45分です。もし、端から端まで乗ると1時間21分かかることになりますが、通しで運行されている電車はありません。必ずどこかで乗り継ぎが必要です。
次の動画は、はりまや交差点を電車が通過する様子です。音声はありません。動画が重かったら、申し訳ありません。
運賃の支払方法
※上の画像は、以前に撮影したものです。現在は一部異なりますので、ご注意ください。
運賃は距離制で、大人150円~500円、小人80円~250円です(2024.11.1時点)。ただし、市内均一区間は大人230円、小人120円になっています(2024.11.1時点)。
※2024年11月1日に値上げされましたのでご注意ください。
市内均一区間は、南北方向が「高知駅前」停留所から「桟橋通五丁目」停留所までの全線、東西方向が「介良通(けらどおり)」停留所から「曙町東町(あけぼのちょうひがしまち)」停留所までです。
後乗り、後払いです。車両の後方の入り口から乗り込みます。そのとき、整理券が出ていれば取ります。一日乗車券を持っている場合も、整理券は必要です。
南北方向の路線では整理券は不要でしたが、まれに「はりまや交差点」で曲がり、市内均一区間外まで走る電車があります。そういう電車の場合は、整理券が必要だと思います。下の画像のように乗り口に整理券発券機がありますので、整理券が出ていたら取るようにしてください。
降りるときには、車内にあるボタンを押します。押さないと、停留所に止まらず、通過してしまいます。
停留所で電車が止まったら、前方に移動し、運賃箱に料金と整理券を入れます。一日乗車券の場合は、整理券だけ運賃箱に入れ、一日乗車券を運転手に見せます。
現金だけでなく、交通系ICカードも利用できますが、使えるのは高知県ローカルの交通系ICカード「ですか」だけです。Suicaなどの「全国相互利用サービス」対象カードは使えませんので、ご注意ください。
電車のご利用方法|とさでん交通株式会社 |
利用できる交通系ICカードについては、このブログの「交通系ICカードで乗れる路面電車一覧」で説明しています。
路面電車に限らず、日本全国のどの交通機関で、どのカードが利用できるかについては、「交通系ICカード、自分のカードでどの電車・バスに乗れるのか一覧表で説明します」「交通系ICカード「全国相互利用サービス」で乗れる電車・バスをすべて紹介します」で説明しています。
また、全国すべての空港で、エアポートリムジンなどの公共交通機関を交通系ICカードで利用できるかどうかについて「全国82空港、自分の交通系ICカードですぐ電車・バスに乗れますか?」で説明しています。あわせてお読みください。
一日乗車券
電車一日乗車券があります。全線乗り放題のものと、市内均一区間内だけ乗り放題のものの2種類あります。料金は以下のとおりです(2024.11.1時点)。
大人 | 小人 | |
全線 | 1,000円 | 500円 |
市内均一区間のみ | 500円 | 250円 |
スクラッチ方式で、購入後、日付の部分を自分で削ります。
次の画像は、全線乗り放題のものです。
次の画像は、市内均一区間内だけ乗り放題のものです。
乗れる範囲の路線図が掲載されていますので、これを見ながら利用すると便利です。
電車の車内で購入できます。そのほか、JR高知駅の北口にある「高知駅バス案内所」や、はりまや橋にある「はりまや橋サービスセンター」などでも買えます。販売所は、とさでん交通のサイトで紹介されています。
電車一日乗車券[市内均一・全線]好評発売中!|とさでん交通株式会社 |
このほか「MY遊バス」という周遊観光バスがあり、とさでんでは行けない桂浜などの観光地に行くことができますが、「MY遊バス」の乗車券(1日乗り放題)でも、とさでんの市内均一区間が乗り放題になります(2024.11.1時点)。
目的に合わせて、一日乗車券をうまく活用してください。
沿線の風景
よくなぞなぞに取り上げられる「謝りながら走っている電車」です。行き先表示がひらがなで「ごめん」となっています。
中心部では大通りを走っていますが、両端に近いところではかなり狭い道路を走るところもあります。
スペースがないところでは、道路上に枠を描いただけの停留所もあり、「ノーガード電停」と呼んでいます。下の画像の緑の枠が停留所で、このときは高校生が1人電車から降りてきました。
旅行者が使うような停留所ではありませんが、もしこういう停留所を利用する場合は十分に注意してください。
中心部のいくつかの停留所には、漫画家の西原理恵子さんのイラストがあります。見ているだけで楽しくなる停留所です。
アンパンマンを描いた車両も走っています。
おわりに
地元の人も観光客もよく利用していました。
観光客は一日乗車券、地元の人は現金での支払いが多かったように思います。ICカード「ですか」の利用者も少なくありませんでした。
最近話題の「はりまや交差点のトリプルクロス」については、「とさでん・はりまや交差点のトリプルクロス」で紹介しています。あわせてお読みください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(2018年11月訪問)