路面電車:熊本市電の乗り方

熊本市電 2-1.乗り方・国内
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最終更新日 2025年6月13日

熊本市を走る路面電車に「熊本市電」があります。熊本市が運営する公営の路面電車です。
運賃の支払方法や、どこの扉から乗るかなど、熊本市電の乗り方について説明します。

健軍町行き

熊本市交通局のサイトでは、「熊本駅前(田崎橋)-健軍町」のA系統、「上熊本駅前-健軍町」のB系統の2系統と説明されています。A系統の起点は、「熊本駅前(田崎橋)」となっていますが、実際の起点は「田崎橋」停留所です。その次が「二本木口」停留所、3番目が「熊本駅前」停留所になります。「田崎橋」より「熊本駅前」のほうが一般になじみがあるため、このような表記になっているのだと思います。実際に、起点の「田崎橋」停留所と「熊本駅前」停留所の間で乗客を見ることはほとんどありません。事実上、「熊本駅前」停留所が起点になっています。
また、A系統とB系統は、全体の9割近い(辛島町-健軍町)区間が同じ路線となっています。

「田崎橋」停留所

旅行者が利用する場合は、九州新幹線の駅がある「熊本駅前」停留所が便利です。同一平面で乗り換えられます。

熊本駅前停留所

熊本駅前

熊本市電を熊本空港まで延伸するという話もあるようですが、実現するとしても相当な未来になるでしょう。

運賃の支払方法

運賃は全線均一で、大人200円、小人100円です(2025.6.13時点)。2025年6月1日に値上げしていますので、ご注意ください。

運賃値上げ

上の画像は、2025年5月に撮影したため「市電運賃改定(予定)」となっています。

後乗り、後払いです。車両の後方(または中程)の入り口から乗り込みます。乗るときには運賃は払いません。降りるときは、車両の前方に移動し、運転席のすぐ後ろにある料金箱に所定の金額を入れて、前扉から外に出ます。1日乗車券を持っている場合は、そのときに運転手に見せます。

運賃・乗車案内・乗車券等[乗車運賃]|熊本市交通局

現金だけでなく、Suicaのような交通系のICカード、クレジットカード等のタッチ決済、QRコード決済などさまざまな決済方法に対応しています。

ICカード使えます

QRコード決済もOK

利用できる交通系ICカードについては、このブログの「交通系ICカードで乗れる路面電車一覧」で説明しています。

交通系ICカードで乗れる路面電車一覧
観光で訪れた土地で路面電車を利用するときに、手持ちの交通系ICカード(Suicaなど)が使えると便利です。小銭を用意したり、金額を確認したりする手間がありません。 この記事では、路面電車で使える交通系ICカードについて説明します。

路面電車に限らず、日本全国のどの交通機関で、どのカードが利用できるかについては、「交通系ICカード、自分のカードでどの電車・バスに乗れるのか一覧表で説明します」「交通系ICカード「全国相互利用サービス」で乗れる電車・バスをすべて紹介します」で説明しています。あわせてお読みください。

交通系ICカード、自分のカードでどの電車・バスに乗れるのか一覧表で説明します
ふだん使っている交通系ICカードが旅先でも使えるかどうか、気になったことはありませんか? 自分が持っているSuica(スイカ)などの交通系ICカードが旅行先でも使えるかどうか、現在の状況を一覧にしました。観光や出張などで、日本各地に出かけるときに、お役立てください。
交通系ICカード「全国相互利用サービス」で乗れる電車・バスをすべて紹介します
この記事では、交通系ICカードの「全国相互利用サービス」の対象カード(全10種類)で、それぞれどのような電車・バスに乗れるかについて、日本中すべて掲載します。

熊本では、2024年11月15日に、熊本県内の主な交通事業者(熊本市電、JRを除く)がSuica、ICOCAなどの「全国相互利用サービス」対象の交通系ICカードの利用を取りやめました。このブログの「熊本の交通系ICカード事情」で説明しています。

熊本の交通系ICカード事情
2024年11月16日に、熊本県内の主な交通事業者が「全国相互利用サービス」対象の交通系ICカードの利用を取りやめました。利用を始めるというニュースはあっても、これだけ多くの交通機関で利用中止になったのは初めてで、大きな話題となりました。 私は、2025年5月に熊本を訪れ、その様子を見てきましたので報告します。

タッチ決済

2022年7月7日から一部の車両で「VISAのタッチ決済」が始まりました。

2023年4月25日から全車両で利用できるようになりました。
対象となるブランドも、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯、Mastercardが追加されました。

タッチ決済

運賃箱

上の画像では、銀聯、Mastercardが抜けています(追加が間に合っていません)が、使えるようになっています。

タッチ決済については、「タッチ決済で電車やバスに乗る」で説明しています。あわせてごらんください。

タッチ決済で電車やバスに乗る
最近ニュースなどでクレジットカードの「タッチ決済」という言葉を聞くことが多くなりました。タッチ決済で乗れる電車やバスを一覧で説明します。

1日乗車券

熊本市電1日乗車券があり、大人500円、小人250円です(2025.6.13時点)。3回乗れば元が取れる計算になります。

熊本市電1日乗車券
発売場所は、「熊本駅総合観光案内所」「桜町バスターミナル2Fバス案内所」などです。
※以前は電車内で買えましたが、2025年3月31日で車内での販売が廃止されました。ご注意ください。

市電1日乗車券の車内販売を廃止します

熊本市電とバスが乗り放題になる「電車・バス共通1日乗車券(わくわく1dayパス)」もあります。バスに乗れる範囲に応じて3種類あります。
下の画像は私が乗ったときに使ったきっぷで、「区間指定1」という、一番狭い範囲のものです。少し古いようで、デザインと料金が変わっています。画像では大人500円ですが、現在は大人800円です。

電車・バス共通1日乗車券(わくわく1dayパス)

1日乗車券|熊本市交通局

おわりに

観光客向けに「熊本市電の乗り方ガイド」というパンフレットがあります。日本語版のほか、英語版、韓国語版、中国語版があり、市電の車内に置いてあります(個人的な印象では、置いていないことのほうが多く、見つけたらラッキー)。

熊本市電の乗り方ガイド

観光客はもちろん、市民にもよく利用されていました。

熊本市電・車内の様子

2016年4月の熊本地震では、車体の損傷や軌道の破断など大きな被害を受け、3日間全線で運休しましたが、4日目に運転を再開し、その翌日には全線が復旧しました。熊本市電の復旧は、地震で傷ついた街の復興にも大いに役立ったそうです。

熊本城と熊本市電

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(2013年3月・2025年5月ほか訪問)

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