最終更新日 2023年6月1日
熊本市を走る路面電車に「熊本市電」があります。熊本市が運営する公営の路面電車です。
運賃の支払方法や、どこの扉から乗るかなど、熊本市電の乗り方について説明します。
熊本市交通局のサイトでは、「熊本駅前(田崎橋)-健軍町」のA系統、「上熊本駅前-健軍町」のB系統の2系統と説明されています。A系統の起点は、「熊本駅前(田崎橋)」となっていますが、実際の起点は「田崎橋」停留所です。その次が「二本木口」停留所、3番目が「熊本駅前」停留所になります。「田崎橋」より「熊本駅前」のほうが一般になじみがあるため、このような表記になっているのだと思います。実際に、起点の「田崎橋」停留所と「熊本駅前」停留所の間で乗客を見ることはほとんどありません。事実上、「熊本駅前」停留所が起点になっています。
また、A系統とB系統は、全体の9割近い(辛島町-健軍町)区間が同じ路線となっています。
旅行者が利用する場合は、九州新幹線の駅がある「熊本駅前」停留所が便利です。
上の画像の真ん中にあるのが「熊本駅前」停留所で、右上の建物がJR熊本駅です。同一平面で乗り換えられます。
熊本市電を熊本空港まで延伸するという話もあるようですが、実現するとしても相当な未来になるでしょう。
(2019.10.1追記)
2019年10月1日に、次の2つの停留所の名前が変わりましたので、ご注意ください。
旧 | 新 |
神水・市民病院前 | 神水交差点 |
上熊本駅前 | 上熊本 |
運賃の支払方法
運賃は全線均一で、大人180円、小人90円です(2023.6.1値上げ)。後乗り、後払いです。車両の後方(または中程)の入り口から乗り込みます。乗るときには運賃は払いません。降りるときは、車両の前方に移動し、運転席のすぐ後ろにある料金箱に所定の金額を入れて、前扉から外に出ます。1日乗車券を持っている場合は、そのときに運転手に見せます。
営業・乗車案内[乗車方法] 熊本市交通局 |
現金だけでなく、Suicaのような交通系のICカードも使えます。
利用できる交通系ICカードについては、このブログの「交通系ICカードで乗れる路面電車一覧」で説明しています。
路面電車に限らず、日本全国のどの交通機関で、どのカードが利用できるかについては、「交通系ICカード、自分のカードでどの電車・バスに乗れるのか一覧表で説明します」「交通系ICカード「全国相互利用サービス」で乗れる電車・バスをすべて紹介します」で説明しています。あわせてお読みください。
タッチ決済
2022年7月7日から一部の車両で「VISAのタッチ決済」が始まりました。
2023年4月25日から全車両で利用できるようになりました。
対象となるブランドも、JCB、American Express、Diners Club、Discoverが追加されました。
タッチ決済については、「タッチ決済で電車やバスに乗る」で説明しています。あわせてごらんください。
1日乗車券
市電1日乗車券があり、大人500円、小人250円です(2023.6.1時点)。3回乗れば元が取れる計算になります。
発売場所は、「熊本駅総合観光案内所」などと電車内です。旅行者が買う場合は、「熊本駅総合観光案内所」が便利です。
熊本市電とバスが乗り放題になる「電車・バス共通1日乗車券(わくわく1dayパス)」もあります。バスに乗れる範囲に応じて3種類あります。
下の画像は私が乗ったときに使ったきっぷで、「区間指定1」という、一番狭い範囲のものです。少し古いようで、デザインと料金が変わっています。画像では大人500円ですが、現在は大人700円です。
1日乗車券 熊本市交通局 |
おわりに
2016年4月の熊本地震では、車体の損傷や軌道の破断など大きな被害を受け、3日間全線で運休しましたが、4日目に運転を再開し、その翌日には全線が復旧しました。熊本市電の復旧は、地震で傷ついた街の復興にも大いに役立ったそうです。
私は地震のあと、まだ熊本を訪れていませんが、なるべく早くまた行ってみたいと思っています。
下の写真は、地震前のものです。下通り(しもとおり)という熊本一の繁華街に置かれていたものです。私が訪れたのが3月だったので、雛人形です。この人形のように元気な熊本のさらなる復興を願っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(2013年3月・2015年5月ほか訪問)