2017年8月21日(アメリカ時間、日本では22日)、アメリカの広い地域で皆既日食が見られます。
この記事では、2017年アメリカ横断皆既日食について、大まかなところをちょっと読めばわかるように説明します。
2017年アメリカ横断皆既日食の皆既帯
下の地図は、NASA(アメリカ航空宇宙局)が公開しているものです。
出典:NASA Eclipse Web Site
(https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEgoogle/SEgoogle2001/SE2017Aug21Tgoogle.html)
色のついた帯の部分が皆既帯(皆既日食が見られる場所)です。北西部から南東部にかけて、アメリカ全土を斜めに横断していることがわかります。
2009年日本の皆既日食
日本では、8年前の2009年7月22日、九州の南海上を中心とした地域で皆既日食が起こりました。梅雨がまだ明けなかったため、多くの観測地で天候が悪く、特に期待が高かったトカラ列島の悪石島からの土砂降りのテレビ中継を覚えている方も多いでしょう。
私は当日、奄美大島にいましたが、くもりで残念ながら太陽を見ることはできませんでした。
皆既日食は、2年に1回程度、世界中のどこかで発生しています。しかし、見られる範囲がとても狭く、しかも観測しやすい場所になるとは限らないため、あまり話題になりません。2009年には日本の国内で観測できたため、大きな話題となりました。
今回、皆既になる主な都市
その皆既日食が、今年(2017年)の8月にアメリカで見られます。
2009年の日本の皆既日食では、皆既帯の多くが海上でしたが、今回はほとんど陸上です。乾燥地域も多く、絶好の観測条件になります。
次の表は、皆既日食が見られる都市の例です(ごく一部)。
オレゴン州セイラム |
ワイオミング州ジャクソン |
ミズーリ州カンザスシティ |
テネシー州ナッシュビル |
サウスカロライナ州コロンビア |
聞きなれた大都市は入っていませんが、なんとなく聞いたことがある程度の都市はあるのではないでしょうか。皆既日食が見られる幅はとても狭いため、有名な大都市を直撃というわけにはなかなかいきません。
それでも、今回は地続きです。皆既日食が見られるところまで自家用車で出かけられる人は、数千万人は下らないのではないでしょうか。その中の何パーセントかは、本当に皆既日食を目指して車を走らせることになるでしょう。
いまからでも
アメリカ国内でもまだ大きな話題にはなっていないようですが、あと1か月と少しです。おそらく、これから徐々に話題になり、当日には、日本のときのように大騒ぎになっているだろうと思います。
ちょうど夏休みの時期でもあり、日本からも皆既日食観測ツアーが多く催行されています。びっくりするほど高額なものも多いのですが、安いものもちらほらとあります。この記事を掲載したころ(2017.7.5時点)が、ちょうどツアーのキャンセル期限にあたり、再募集になるツアーもあるでしょう。気になる方は、検索してみることをおすすめします。
ツアーではなく、個人手配の場合、航空券とレンタカーはまだ何とかなるでしょうが、宿は難しいでしょう。皆既帯内の宿泊施設はもういっぱいです(私が調べた範囲では)。皆既帯の外に宿泊してレンタカーで移動するとなると渋滞が心配です。
2009年のときには、当日の天気予報が悪かったため、鹿児島空港発奄美大島行きの朝の便で、予約なしの人が搭乗できていました。
今回も何らかのキャンセルはあるでしょうから、トライしてみる価値はあるかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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