路面電車:伊予鉄道市内電車の乗り方

伊予鉄道市内電車車両 2-1.乗り方・国内
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最終更新日 2025年4月25日

愛媛県松山市を走る路面電車に「伊予鉄道市内電車(松山市電)」があります。市の中心にある松山城を取り囲むように路線が広がっています。
運賃の支払方法や、どこの扉から乗るかなど、伊予鉄道市内電車の乗り方について説明します。

伊予鉄道市内電車車両

1系統から6系統(4系統を除く)まで、全部で5系統あります。重複している路線も多いですが、うまく市内を結んでいます。

旅行者が利用する場合は、JRの駅がある「JR松山駅前」停留所が便利です。空港からのリムジンバスも停まります。ただし、松山では公共交通の中心はJR松山駅ではなく、伊予鉄道の中心駅がある「松山市駅」です。地元の人は単に「市駅(しえき)」と呼んでいます。伊予鉄道市内電車も松山市駅を中心に路線が構成されています。空港からのリムジンバスも停まりますので、「松山市駅」停留所も便利です。

運賃の支払方法

運賃は全線均一です。キャッシュレス(ICカード・モバイルICOCA・みきゃんアプリ)と現金に分かれていて、キャッシュレスでは大人210円、小人110円、現金では大人230円、小人120円です(2025.4.25時点)。

市内電車運賃表

後乗り、後払いです。中央の扉から乗り込みます。乗るときには運賃は払いません。降りるときは、車両の前方に移動し、運転席のすぐ後ろにある運賃箱に所定の金額を入れて、前扉から外に出ます。1日乗車券を持っている場合は、そのときに運転手に見せます。
現金だけでなく、Suicaのような交通系のICカードも2024年3月17日から使えるようになりました。「キャッシュレス」の例として「ICカード・モバイルICOCA・みきゃんアプリ」とありますが、交通系ICカード「全国相互利用サービス」に対応しているICカードであれば使えます。

電車・バス情報|伊予鉄の電車・バスの乗り方|伊予鉄

伊予鉄には「ICい~カード」というICカードも使えますが、こちらは松山地区限定のため、旅行者向きではありません。

ICい~カード

利用できる交通系ICカードについては、このブログの「交通系ICカードで乗れる路面電車一覧」で説明しています。

交通系ICカードで乗れる路面電車一覧
観光で訪れた土地で路面電車を利用するときに、手持ちの交通系ICカード(Suicaなど)が使えると便利です。小銭を用意したり、金額を確認したりする手間がありません。 この記事では、路面電車で使える交通系ICカードについて説明します。

路面電車に限らず、日本全国のどの交通機関で、どのカードが利用できるかについては、「交通系ICカード、自分のカードでどの電車・バスに乗れるのか一覧表で説明します」「交通系ICカード「全国相互利用サービス」で乗れる電車・バスをすべて紹介します」で説明しています。あわせてお読みください。

交通系ICカード、自分のカードでどの電車・バスに乗れるのか一覧表で説明します
ふだん使っている交通系ICカードが旅先でも使えるかどうか、気になったことはありませんか? 自分が持っているSuica(スイカ)などの交通系ICカードが旅行先でも使えるかどうか、現在の状況を一覧にしました。観光や出張などで、日本各地に出かけるときに、お役立てください。
交通系ICカード「全国相互利用サービス」で乗れる電車・バスをすべて紹介します
この記事では、交通系ICカードの「全国相互利用サービス」の対象カード(全10種類)で、それぞれどのような電車・バスに乗れるかについて、日本中すべて掲載します。

1日乗車券

「市内電車1Dayチケット」という1日乗車券がありましたが、市内電車単独のものはなくなりました。
現在は、「市内電車・郊外電車1Dayチケット」(大人1,900円、小人950円)、「市内電車・リムジンバス1Dayチケット」(大人2,000円、小人1,000円)のセット券のみとなっています。いずれもデジタル乗車券のみです。

市内電車1Dayチケット

お得なチケット・乗車券|伊予鉄

「松山市駅前広場整備」中

2025年4月に松山を訪れました。伊予鉄道市内電車が乗り入れている松山市駅前広場が整備中(工事中)でした。

松山市駅前広場整備

松山市駅停留所も移設され、いよてつ高島屋などが入っている駅ビルに少し近づきます。これまでは、停留所に入るためにはバスが通る車道を横断する必要がありましたが、バスは広場の東側に集約され、西側は伊予鉄道市内電車と歩行者だけの空間に変わります。小さなトランジットモールです。
2026年(令和8年)秋に完成予定とのことです。

松山市駅前広場整備状況

軌道移設工事

沿線の風景

日本最古の温泉とも言われる「道後温泉」にも、伊予鉄道市内電車で行くことができます。

道後温泉本館

夏目漱石の小説「坊っちゃん」でも、主人公が路面電車で道後温泉に通う様子が描かれました。現在では、「坊っちゃん列車」という観光列車が運行されています。私も乗ってきました。その様子は、このブログの「松山・坊っちゃん列車に乗ってきました」で説明しています。

松山・坊っちゃん列車に乗ってきました
四国の愛媛県松山市の路面電車である「伊予鉄道市内電車」に、「坊っちゃん列車」という観光列車が走っています。 その「坊っちゃん列車」に乗ってきましたので、乗り方や見どころを説明します。

坊ちゃん列車

※運転士不足の影響により、坊っちゃん列車は、2023年11月3日から全便運休していましたが、運転手確保の目途が立ったとのことです。2024年3月20日(祝・春分の日)より運行を再開しています。

おわりに

松山でも、路面電車は市民の方によく利用されていました。また、観光客にとっても、便利な交通機関です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(2017年7月・2023年11月・2025年4月訪問)

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