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最終更新日 2019年10月6日
2018年6月28日から、JR東日本のポイントサービスであるJRE POINT(JREポイント)をJAL(日本航空)のマイルに移行できるようになりました。この記事では、その方法について説明します。
また、2020年6月30日(火)までの期間限定で実施されているキャッシュレスキャンペーンについても説明しています。
結論から言うと、「たったひとつの方法」とは、クレジットカードの「JALカードSuica」を作ることです。最終的に、JRE POINTをJALのマイルに移行するためには、このカードが必要です。
「JALカードSuica」を持ってさえいれば、さまざまな手段で貯めたJRE POINTをJALのマイルに収斂できます。家族が貯めたポイントを、自分のポイントとして移行することも可能です(条件はあります)。
裏技的な方法であればほかにもありますが、このブログではあまりマニアックな方法は説明していません。ごく当たり前に、できるだけ多くのマイルを貯める方法について紹介しています。
JRE POINT(JREポイント)とは
JRE POINT(JREポイント)とは、鉄道会社であるJR東日本のグループ会社で使える共通ポイントです。
JR東日本は鉄道会社ですので鉄道の運行が主業務ですが、一等地に多くの土地を持ち、多くの人が利用することから、約30年前の民営化を機にショッピングモールなどの運営を本格的にはじめました。JR東日本の沿線にお住まいであれば、駅ビルのルミネやアトレ、コンビニのNewDays(ニューデイズ)をご存知でしょう。「駅ナカビジネス」ということばを聞いたこともあるかもしれません。
また、なによりも、交通系ICカード「Suica(スイカ)」です。Suicaは電子マネーとして、駅ナカだけでなく、街ナカでも広く使えるようになっています。
これらのサービスはすべてJR東日本か、そのグループ会社が行っていますが、ポイントサービスは別々でした。Suicaを利用して貯まるのは「Suicaポイント」、アトレを利用して貯まるのは「アトレポイント」といったような具合です。相互に利用できないケースがほとんどでした。会社の規模があまりにも大きかったことや、開始時期がまちまちだったことで、このような状況になったのでしょう。
これではあまりにもわかりにくいし、もったいないということ(だと思います)で、さまざまに分かれていたJR東日本関連のポイントサービスを1つにまとめたものが「JRE POINT」です。
JRE POINTは、2016年にサービスを開始しました。サービス開始とともに一本化したいところですが、そう簡単ではありません。たとえば、アトレポイントは2016年2月、Suicaポイントは2017年11月から共通化が始まりました。もちろん、それまでにアトレポイントやSuicaポイントして貯めたポイントは、同じ価値でJRE POINTに引き継がれています。
そして、JR東日本グループのクレジットカードであるビューカード(VIEW CARD)のポイントサービスであるビューサンクスポイントが、2018年6月28日にJRE POINTに変わりました。この段階で、JRE POINTをJALのマイルにするルートができました。
これまで、たとえばSuicaポイントをマイルにする方法はありませんでしたが、JRE POINTになったことで可能になりました。他のポイントも同様です。
ビューカードのひとつである「JALカードSuica」を持っていれば、JRE POINTがJALのマイルになります。しかも、「JALカードSuica」の還元率は「1%(100円=1マイル)」という標準的なものでしたが、JRE POINTはクレジットカードでの利用とは別に貯まるものが多数あります。したがって、1%を超える高い還元率が得られることになりました。
JRE POINT(JREポイント)の貯め方は二刀流
なんでこういう複雑な制度になったのかはわかりませんが、JRE POINTを貯める方法は次の2通りあり、ほぼ完全に分かれています。
- JRE POINTカードで貯める
- Suicaで貯める
貯まるのはどちらもJRE POINTですが、別々の制度であると考えたほうが理解しやすいと思います。
JRE POINTカードで貯める
まず、第1は「JRE POINTカードで貯める」方法です。次のような掲示がある店で貯まります。
100円(税抜)=1JRE POINT
還元率1%です。ただし、JALのマイルにする場合は、0.66%です。
支払い手段には、手持ちのクレジットカードなどが使えますので、追加のポイントとして貯まります。
還元率1%のクレジットカードを利用すれば、合計2%(JALのマイルでは1.66%)貯まることになります。
貯まる店は、JR東日本グループの駅ビル内です。主な駅ビルに
- アトレ
- グランデュオ
- ラスカ
などがあります。
JRE POINTのサイトに使える駅ビルの一覧がありますので、ご確認ください。
JRE POINTカードの提示でJRE POINTが貯まるお店|JRE POINT |
この方法でJRE POINTを貯めるためには、JRE POINTカードが必要です。
JRE POINTカードは、上のリストにある駅ビルで無料で作ることができます。
Suicaで貯める
もうひとつの方法は「Suicaで貯める」です。次のような掲示がある店で貯まります。
お手持ちのSuicaカード(またはモバイルSuica)を、JRE POINT WEBサイトで登録し、そのSuicaで買い物をすると、JRE POINTが貯まります。
100円または200円(税込)=1JRE POINT
還元率1%または0.5%です。ただし、JALのマイルにする場合は、0.66%または0.33%です。
交換レートは、店舗によって異なります。
Suicaでの買い物が条件ですので、JRE POINTカードを利用する場合と違って、追加のポイントとしては貯まりません。しかし、Suicaチャージにビューカードを使っていれば、ビューカードのポイントが別に貯まります。
この記事でおすすめする「JALカードSuica」であれば、還元率1%(ショッピングマイルプレミアムに参加の場合)になりますので、合計1.66%または1.33%になります。
貯まる店は、「エキナカ」「街ナカ」のSuica加盟店(の一部)です。
エキナカでは、
- コンビニのNewDays
- 自動販売機のacure
街ナカでは、
- スーパーのイトーヨーカドー
- 書店の紀伊国屋
などがあります。
JRE POINTのサイトに使える店舗の一覧がありますので、ご確認ください。
登録したSuicaのご利用でポイントが貯まるお店|JRE POINT |
Suicaの登録方法についても、JRE POINTのサイトをご覧ください。
Suicaで貯める・使う|JRE POINT |
また、どこかで次のようなビラを見かけたら、入手してください。登録方法が書いてあります。
ポイントの合算
貯める方法は、上記の2通りですが、貯まったポイントは合算できます。現時点(2019.10.6)では、両方の貯め方に対応している店はほとんどありません。店によって、どちらか一方になります。ポイントは合算できますので、
- JRE POINTカードを作る
- 手持ちのSuicaを登録する
の両方とも行って、店によって使い分けてください。
合算方法は、JRE POINTのサイトをご覧ください。
各種利用ガイド|JRE POINT |
キャッシュレスポイントキャンペーン
消費税の増税に伴い、政府がキャッシュレスキャンペーンを行っています。Suicaも当然、対象です。期間は、
2019年10月1日(火)~2020年6月30日(火)
の9か月間で、公式サイトは次のとおりです。
キャッシュレスでJRE POINT還元キャンペーン |
このキャンペーンで貯める方法は、次の2通りです。
- Suicaで貯める
- JRE CARDで貯める
この記事の直前の節「JRE POINT(JREポイント)の貯め方は二刀流」では、次のように説明しました。
なんでこういう複雑な制度になったのかはわかりませんが、JRE POINTを貯める方法は次の2通りあり、ほぼ完全に分かれています。
- ・JRE POINTカードで貯める
- ・Suicaで貯める
貯まるのはどちらもJRE POINTですが、別々の制度であると考えたほうが理解しやすいと思います。
キャンペーンでは「JRE POINTカードで貯める」の部分が「JRE CARDで貯める」に変わっています。「JRE CARD」以外の「JRE POINTカード」では貯まりませんので、注意してください。
キャンペーンをフルに活用したい場合は「JRE CARD」が必要ですが、もちろん「Suica」だけでも十分です。
Suicaで貯める
Suicaでキャンペーンポイントを貯める方法は、キャンペーンのキャッチフレーズに要約されています。
エキナカの対象店舗で
WEB登録したSuicaを
利用する
これで、2%分のポイントが貯まります。
あらかじめお手持ちのSuicaカード(またはモバイルSuica)をJRE POINT WEBサイトで登録する必要がありますが、SuicaでJRE POINTを貯めるために必要な登録ですので、すでに貯め始めている場合は、新たな登録は不要です。まだ、登録していなければ、JRE POINT WEBサイトで登録してください。
JRE CARDで貯める
JRE CARDでキャンペーンポイントを貯める方法も、キャッチフレーズのとおりです。
駅ビル(JRE CARD優待店)やJRE MALLでJRE CARDでクレジット払いする
これで、5.5%分のポイントが貯まります。
対象となる店舗でよく買い物をする方は、とてもお得です。ただし、JRE CARDを持っているだけでは、JALのマイルは貯まりません。「JALカードSuica」も必須です。
JRE POINT(JREポイント)をJALのマイルに移行するには
貯まったJRE POINTの使い道はいろいろあります。そのまま、1POINT=1円で店頭で使うこともできますし、Suicaにチャージして使うこともできます。
しかし、この記事ではJRE POINTをJALのマイルにすることをおすすめします。そのための方法は、ひとつです。
JALカードSuicaを利用する
JALカードSuicaがあれば、JRE POINTをJALのマイルに移行できます。
もともとJALカードSuicaでは、ビューサンクスポイントというポイントが貯まって、それを100円=1マイル(ショッピングマイルプレミアムに参加の場合)の割合で、JALのマイルに移行できました。今回、「ビューサンクスポイント」の代わりに「JRE POINT」が貯まることになりました。
これまでビューカードで貯まっていたビューサンクスポイントと、新しいJRE POINTでは1ポイントの価値が異なります。そのため、換算するとなると面倒ですが、2018年6月28日に自動的に切り替わりましたので、自分で計算する必要はありません。
要するに、
ビューサンクスポイントとJRE POINTの価値は同じ
であり、「JALカードSuica」を持っていれば、
JRE POINT 1,500ポイント
↓
JAL 1,000マイル(ショッピングマイルプレミアムに参加の場合)
の比率で交換できます。
これまでは、JALカードSuicaのようなビューカードで貯まるビューサンクスポイントだけがマイルになりましたが、JRE POINTに変わることで、対象が広がりました。さらに、JALのマイルが貯めやすくなりました。
JALカードSuicaについては、このブログの「マイルが貯まるクレジットカード:JALカードSuica」で説明しています。あわせてご覧ください。
複数のビューカードを使ったり、家族のビューカードのポイントを移行したりするなど、お得な貯め方を紹介しています。
ANAのマイルにはなりません
JALカードSuicaと似たカードに「ANA VISA Suicaカード」があります。JALカードSuicaでJRE POINTをJALのマイルにできるのであれば、ANA VISA SuicaカードでANAのマイルにできそうですが、残念ながらできません。
ANA VISA SuicaカードではJRE POINTではなく、三井住友カードのポイントが貯まります。そのため、JRE POINTをANAのマイルに移行する機能がありません。現時点(2019.10.6)では、JRE POINTをANAのマイルに移行する方法はありません(裏技的な方法はありますが、このブログでは紹介していません。おすすめはできませんが、気になる方はお調べください)。
おわりに
JRE POINTの貯め方が2種類に分かれてしまったのは、いろいろと事情があると思います。
両方貯まる店もありますが、きわめて例外的です。
細かいことですが、対象金額は、JRE POINTカードでは「税抜」、Suicaカードでは「税込」です。記事をお読みになって、気が付かれましたでしょうか。
すでにあるポイントシステムを統合するのは大変なのだろうと思います。JRE POINTは現在進行形のポイントサービスです。新しいことがわかったら、随時、この記事でご紹介します。
記事の中でも紹介したとおり、JRE POINTカードと、登録Suicaの2枚を活用して、どんどんJALのマイルを貯めてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。