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最終更新日 2021年9月7日
JALにもANAにも交換できるポイントが貯まる「スターウッドプリファードゲスト アメリカン・エキスプレス・カード(SPGアメックスカード)」について紹介します。
マイルを貯めるためのクレジットカードを探している方向けに、公式サイトではわかりにくいメリットやデメリットを紹介します。
名称 | スターウッドプリファードゲスト アメリカン・エキスプレス・カード |
対象航空会社(プログラム) | 日本航空(JALマイレージバンク)・全日空(ANAマイレージクラブ)など40プログラム以上 |
還元率 | 1%(最大1.25%)のケースが多い |
クレジットカード年会費 | 34,100円(税込) |
移行年会費 | なし |
スターウッドプリファードゲスト(SPG)とは
スターウッドは、有名なホテルチェーンの1つでした。スターウッドではピンとこなくても、シェラトンホテルやウェスティンホテルのグループといえば、おわかりになると思います。スターウッドプリファードゲスト(SPG)は、このスターウッドのメンバーシッププログラムでした。
なぜ過去形かというと、現在では、スターウッドはマリオットというホテルグループに吸収されました。スターウッドプリファードゲストもMarriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)というメンバーシッププログラムに衣替えしています。
このカードにだけ「スターウッドプリファードゲスト」の名前が残っています。
Marriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)とは
Marriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)は、マリオットグループのホテルで貯められるメンバーシッププログラムです。航空会社のマイレージプログラムのように、ホテルに泊まるとポイントが貯まり、無料で宿泊できるようになります。
このポイントは、無料宿泊だけでなく、マイレージに移行することができます。
詳しくは、Marriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)のサイトをご覧ください。
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Marriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ) |
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還元率
日本航空(JALマイレージバンク)や全日空(ANAマイレージクラブ)のマイルに交換する場合の還元率は1%と、標準的な数字です。
100円=3ポイント=1マイル
しかし、60,000ポイントをまとめて交換すれば、5,000マイルのボーナスマイルがつき、
200万円=60,000ポイント=25,000マイル
となり、還元率1.25%になります。これはかなり高い数字です。
カードの特典
このカードを持っているだけで、自動的にMarriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)の上級会員(ゴールドレベル)になります。ゴールドレベルになると、部屋をアップグレードしてもらえるなどの特典があります(あまり期待しすぎないでください)。
また、2年目以降、毎年マリオット系列のホテルに無料で1泊宿泊することができます。年会費は高いですが、この特典で元が取れます。1年目には無料宿泊特典はありませんので、注意してください。
年会費
マイルが貯まるクレジットカードは、ほとんどすべて年会費が必要です。クレジットカード会社は、カードの利益でマイルを購入しています。したがって、年会費なしではカードを維持できません。
このカードも例外ではありません。年会費は、次のとおりです。
基本カード | 34,100円(税込) |
家族カード | 17,050円(税込) |
基本カード(本会員)が34,100円、家族カードは1枚に付き17,050円です。これは相当に高額です。
家族カードの利用分は、本会員のポイントとして貯まります。支払いも本会員ですので、お間違えなく・・・。
家族カードは、配偶者、両親、18歳以上の子供が対象です。家族カードの対象者には「生計を共にする」という条件が付くことが多いのですが、アメックスの場合はその条件がありません。結婚して独立した子供に持たせるケースはあまりないと思いますが、年金暮らしの両親を経済的に援助している場合は対象になります。たとえば、実家の光熱費をこのカードで支払えば、毎月コンスタントにポイントが貯まります。
家族カードの発行には審査はありません。本会員の基本カードが発行された時点で審査は終わっています。ただし、本会員の経済状態が大きく変わってしまっている場合や、家族カードの対象者が過去にアメックスから強制解約になっている場合など、特殊なケースでは発行されない可能性もあります。
アメックスとしてのさまざまなメリット
アメックスカードは、「T&Eカード」という種類に分類されます。T&Eとは、「Travel & Entertainment(トラベル&エンターテインメント)」のことで、旅行や娯楽の分野に強みがあるカードという意味です。
これに対して、VISAやMastercardは「決済カード」と呼ばれます。加盟店数が多く、支払いに強みがあります。
アメックスやVISA、Mastercardは、クレジットカードの国際ブランドです。国際ブランドについては、このブログの「クレジットカードの国際ブランドについて解説します」をご覧ください。

アメックスカードは、旅行・娯楽の分野でさまざまな特典があります。
空港のカードラウンジ
ゴールドカードレベルですので、空港にあるカードラウンジ、国内28空港とハワイのホノルル国際空港(ダニエル・K・イノウエ国際空港)が利用できます。
※仁川国際空港でのラウンジサービスは2019年4月30日をもちまして終了いたしました。
空港のカードラウンジでは、出発前や乗継時間に飲み物を飲んだり、軽食を食べたりして、くつろぎながら時間調整ができます。
たとえば、成田空港の第1、第2ターミナルにあるIASS EXECUTIVE LOUNGEの室内は、こんな感じです。
ソフトドリンクが飲み放題で、雑誌や新聞も置いてあります。

対象となるクレジットカードのゴールドカードを持っていると利用できます。
アメックスカードも対象で、このカードでも利用できます。家族カードでも大丈夫です。
さらに、アメックスカード独自の特典として、カードの持ち主だけでなく同伴者1名も無料で利用できます。通常、同伴者は1名から有料ですので、使い方によってはかなり有利な特典です。
カードラウンジについては、このブログの「クレジットカードで入れる空港ラウンジ(カードラウンジ)」で説明しています。

海外旅行傷害保険
海外旅行傷害保険、国内旅行傷害保険も充実しています。
本会員だけでなく、家族カード会員であっても補償されます。また、カードを持っていない場合でも、生計を同一にする親族であれば対象になります。ただし、家族カード会員や親族の場合は、補償額が少なくなります。以下のリストは、本会員の補償額です。
海外旅行傷害保険
旅行代金をあらかじめこのカードで支払っているかどうかによって補償額が異なります。
支払っている場合
障害死亡・後遺障害 | 最高1億円 |
障害・疾病治療 | 最高300万円 |
賠償責任 | 最高4,000万円 |
携行品損害 | 免責金額3,000円/1旅行中最高50万円/年間限度額100万円 |
救援者費用 | 最高400万円 |
支払っていない場合
障害死亡・後遺障害 | 最高5,000万円 |
障害・疾病治療 | 最高200万円 |
賠償責任 | 最高4,000万円 |
携行品損害 | 免責金額3,000円/1旅行中最高50万円/年間限度額100万円 |
救援者費用 | 最高300万円 |
条件については、アメックスのサイトで次のように説明されています。
旅行代金とは、国内旅行の場合、公共交通乗用具、宿泊料金、宿泊を伴う募集型企画旅行(パッケージ・ツアー)の料金をいいます。海外旅行の場合、日本出入国のために時刻表に基づいて運行される国際航空機または国際船舶のチケットやパッケージ・ツアーの料金をいいます。
旅行代金を支払っていなくても十分な内容ですが、このカードを持っているのであれば、支払っておいた方がお得です。
国内旅行傷害保険
障害死亡・後遺障害 | 最高5,000万円 |
国内旅行の場合は、航空券代やツアー代金をこのカードで支払っている必要があります。国内旅行傷害保険では一般的な条件です。
充実したサービス
このほか、
- 手荷物無料宅配サービス
- エアポート送迎サービス
- 無料ポーターサービス
など、さまざまなサービスがあります。
こんな人におすすめ
- マリオット系列のホテルによく泊まるが、上級会員になるほどではない
- 年会費の34,100円(税込)は、2年目以降の無料宿泊特典で元を取る自信がある
- JALとANAの両方に臨機応変にポイントを移行したい
クレジットカードでの買物は、支払いが終了するまで借金です。借金であることをつねに頭に置いて利用してください。
マイルを貯めるために不必要な買物をしては本末転倒です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。